衆院選で自民党と連立を組む公明党は公示前の32議席から24議席に減らした。選挙では支持母体の創価学会による盤石な支援体制で知られたが、裏金問題の逆風を浴びた形となり、9月に代表になったばかりの石井啓一代表も落選という結果となった。
石井代表は「これはすべて代表である私の責任。私としては代表の職を辞する」と、あっさり辞任を表明。後任には斉藤鉄夫国交大臣をあてる方向で最終調整している。
創価学会の幹部は「学会員も『まさか、かわいそうに』と思っている人が多いのは事実。ただやはり、あそこで勝ちきれないのは議員としての弱さが原因だと思っている。支援組織が強くて任せてしまう傾向はあるかもしれない。自民党のせいだけにしていたのでは未来がない」と語っている。
政治ジャーナリストの青山和弘氏は「石井氏は今回初めて埼玉の選挙区で出た。だから地盤が弱かった。ただ、小選挙区で勝っていきたいと創価学会もテコ入れをしたが、自民党の票ももらわないと公明党の議員は勝てない。『なんで公明党の代表に入れなきゃいけないんだ』という、わだかまりが解けないままいってしまった」と説明した。
「公明党、創価学会のなかに自民党の裏金問題に対する批判票があった」と語る青山氏は「石井氏の選挙区を地盤としていた三ツ林(裕巳)氏という非公認になった裏金議員を公明党が推薦した。推薦することで三ツ林氏がもともと持っていた票を石井氏に入れてもらおうとした」と解説。
「この非公認、裏金議員を推薦したということが、評判が悪かった。創価学会の幹部と選挙前に電話で話をしたが『あの推薦が実はものすごく効いていて、けっこう票が厳しい』と言っていた。創価学会はお金の問題をクリーンにしたいという意識がものすごく強い」と、敗因について語った。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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