通算8度世界ラリーの頂点に立った伝説のドライバーが、驚異の危機回避テクニックを披露。コース上を塞いだ牛の行列をギリギリで避けるシーンにスタジオが騒然となった。
WRC・世界ラリー選手権の最終戦「ラリージャパン」を3日後に控えた18日、事前特番の『ラリージャパンって何!?100 倍楽しむナビゲートSP』が放送。番組では「WRC好プレー 珍プレー」と題し、自然を相手にするラリーならではのアクシデントやトップドライバーの凄技を特集した。
なかでも傑出した凄技を見せたのは、今季トヨタからスポット参戦し、通算8回WRCチャンピオンを獲得している“生ける伝説”セバスチャン・オジエ(40)だ。2016年のWRC第3戦メキシコ大会、当時フォルクスワーゲンで圧倒的な強さを誇っていたオジエはフルグラベルのステージを快走。しかし、コースを横断しようとする牛の行列が突然目の前に現れた。まるで動くシケインかのように牛が進路を塞ぎ、あわや衝突かと思われた次の瞬間、ステアリングで僅かに車の向きを変え、牛と牛の間をすり抜けるように回避。牛も直後驚いたように逃げていったが、すでにオジエのマシンは通り抜けた後であり、オジエの反応の速さを物語る一幕となった。
このシーンにスタジオのシソンヌ長谷川忍も思わず「避けた」と叫び、スローリプレイが流れると「ほら!ギリギリ。牛も“あ〜すいません”って感じで」と指摘。ピエール北川氏は車載カメラの様子から「(オジエが)握っていた棒、サイドブレーキなんですよ。(牛が)見えている。冷静に車の向きをコントロールしながら、少しスピードダウンしてスルスルっと抜けていた」と解説。超一流の技術と反応が光った瞬間に出演者も感心しきりだった。
(ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2024』/(C)WRC)