一方、パスファインダーズ株式会社代表取締役社長の日沖博道氏は、「ここにいらっしゃるのはうまくいっている方々」と、世の中の大部分の中小企業では現状が異なると指摘。「多くの中小企業がここ1〜3年で賃上げしてきたが、収益が上がっているわけではない。賃上げの原資たる付加価値を増やしているかを調べると、そうはなっていない。要は、痩せ我慢をして払っている」という実態を明らかにした。
日東精工株式会社代表取締役社長の荒賀誠氏は、賃上げの継続性の重要性を強調。「給与を2万円上げた時、2万円の労働生産性を上げないと来年が続かない。4月に賃上げをしてからは、その指標を全社員が見られるようにしていて、“がんばろう”という状態を作っている」と自社の取り組みを伝えた。