北ヨーロッパのバルト海で海底の通信ケーブルが相次いで損傷した問題で、スウェーデン当局が中国船籍の貨物船が関与した可能性について、調査していると報じられました。
バルト海ではスウェーデンの排他的経済水域で、17日と18日に海底の通信ケーブル2本の切断がそれぞれ確認されました。
イギリスのフィナンシャル・タイムズは20日、スウェーデン当局が中国船籍の貨物船「伊鹏3」がケーブルの損傷に関与した可能性について調査していると報じました。
フィナンシャル・タイムズは「損傷が確認されたそれぞれの時間帯に『伊鹏3』が現場付近を航行していた」と指摘しています。
その後、デンマークの水域に入った「伊鹏3」はデンマーク海軍に追跡され、現在はデンマーク沖で停泊しています。
デンマーク海軍は「軍の船が伊鹏3の近くにいるが、これ以上のコメントはできない」としています。
「これは例外的な事態です。デンマーク海軍が中国船籍の船を止めたのです。現在、スウェーデンとデンマークの本部が法律的に何ができるのかを確認しているはずです」(海洋安全保障に詳しいコペンハーゲン大学ビューガー教授)
海洋安全保障に詳しいデンマークの大学教授は、「各国が協力して、疑わしい船舶を迅速に追跡することができた」と評価しましたが、「ケーブルの損傷がスウェーデンで発生していることから、デンマークで船を停止させるなどの法的根拠があるのか極めて難しい問題だ」と指摘しています。
スウェーデンにある中国大使館は、「この件に関する情報はない」とコメントしています。(ANNニュース)
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