先月行われた、あるAI企業の上場記者会見の一コマが話題となっている。
司会の質問に答えていたのは、モニターに映し出されたIT企業社長の米倉千貴氏。しかし社長本人は会場にもおり、終始無言だった。実は答えていたのは社長のAIクローンで、どんな質問にも本人に代わって答えてしまうという。
この一風変わった記者会見をおこなったのは2014年創立の創業10年の株式会社オルツ。同社はAIクローンやパーソナル人工知能を開発・提供することで、企業のデジタル化を推進する企業だ。
オルツでは社長だけではなく、全社員が入社時にクローンを作成するのがルール。クローンは社内SNSやメール、オンライン会議などから本人の言動を学習し、自分そっくりのもう1人の社員がちょっと面倒な仕事をこなしてくれるそう。
やがてAIクローンは単純作業などの雑務を肩代わりするようになり、社員たちはより創造性の高い業務に集中することができるという。
しかも各社員のAIクローンには本人とは別に給与が支給されて給与明細まである。社内業務や取引先への対応などに、1回あたり50円が支給。なかでも社長のクローンは社員からの相談などにも応じ月に916回、ひと月に45800円を稼いでいた。
記者会見後取材に応じた米倉社長“本人”は「1人が1デジタルクローンを持つ世界になると思っている。そのなかで自分がやるべきなのか、クローンにやらせるべきなのか、みんなが選択できる世界になる」とコメントしている。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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