これを受けてスイーパーの鈴木夕湖と吉田夕梨花は高速スイープで懸命に氷を掃いたものの、投じた石は思った以上に右へ弧を描き、ガードストーンの右からヒットしてしまった。これにより、弾かれた石は相手の黄色に当たることなく、ハウス内の石と石の合間を縫うように抜けていってしまったのだ。
中継を見守った視聴者も思わず「やばいヤップ出た」と投稿。それだけ藤澤の指示は緊迫感を帯びており、解説・市川さんも「うーん、惜しい」と、これがミスショットであることを示唆した。市川さんはこのシーンについて「序盤からかなり激しいコールがかかっていたので、出だしから中だったのか、思ったより曲がっているということですね」と説明。「センターを挟むラインは大体いつも難しいんですけど、ちょっと思ったよりも曲がるラインだったみたいですね」と分析を続けた。
日本のファンもコメント欄で「あの速さでもかなり曲がりました」「ウエイトがむずい」「弱めだと早く止まる、ちょっと強いと伸びる」「気まぐれなアイス」「そうかやっぱり重いのか」「すごい曲がるのね」「まだ読み切れてない」と、この試合の石やアイスの状態の難易度の高さに触れる声も多かった。
結果的にロコ・ソラーレはこのエンドで5点を失い、その後も挽回できないまま3ー12で大敗を喫した。試合後、ABEMAのインタビューに応じた藤澤が「第2エンドがこの試合を作り、負けた要因」と話し、「ストーンのクセを読み切れなかった」と趨勢を分けたエンドについて振り返っていた。日本は予選で好調を維持したものの、準々決勝では最後まで石やアイスの"クセ"を読み切ることができないまま敗退。ロコ・ソラーレは今シーズンのグランドスラム オブ カーリングにおいて、第1戦のツアーチャレンジはベスト4、第2戦のカナディアンオープンはベスト8、第3戦の今ツアーもベスト8で終えた。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)

