これだけ気持ちよく手が進むなら、いきなりテンパイしているダブルリーチよりも楽しいはずだ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2024-25」、12月2日の第2試合の東1局、セガサミーフェニックス・醍醐大(最高位戦)が配牌で赤牌かつドラを含んだ2シャンテンの好配牌を手に入れると、急所と思われたペンチャン、カンチャンをあっさり引き入れ、絶好の三面張リーチから一発ツモ。雀士冥利に尽きるアガリにファンから「これは事故」「こんなのずるやん」と悲鳴まであがった。
醍醐はMリーグ2年目で大活躍し、個人スコアでは堂々のトップを走っている。本人も昨年、予想外に負けた反動が今年来ているのではと思うほど手に恵まれる展開が多い。それを象徴したような局が、東1局だった。配牌ではドラでもある赤五万が1枚あり、メンツが1つ。マンズの並びがよく、ここから一盃口やタンヤオなどにも進んでいきそうな配牌だった。ところが好調・醍醐の引きはそんな展開を許さない。いきなり第1ツモで急所と思われていたペン7索を引くと、5巡目にカンチャンの5筒をズバッと引いてテンパイ。三・六・九万の三面張リーチを打つと、もはや当然のように一発で三万をツモ。リーチ・一発・ツモ・平和・赤・ドラの跳満を完成させた。