将棋の第2回達人戦立川立飛杯準々決勝が12月3日に行われ、午前11時から前年覇者の羽生善治九段(54)と初出場の行方尚史九段(50)が対局を開始した。注目の決勝トーナメント開幕局は、振り駒の結果で羽生九段の先手に決定した。
羽生九段は、1985年12月に四段昇段。竜王戦1組(1組以上:35期)、順位戦B級1組(A級以上:29期)。タイトルは歴代最多の99期を誇り、棋戦優勝も最多の46回。「七冠独占」「永世七冠」など、数々の大記録を打ち立てた将棋界のスーパースターだ。昨年6月に日本将棋連盟の会長に就任。プレーヤーとマネジメントの“二刀流”の活動に注目が集まる中、前期の達人戦を制し“初代達人”に。自分で自分を表彰する「セルフ表彰式」の様子は大きな話題となった。今期もシード棋士として本戦からの出場。達人連覇にも期待がかかる。
行方九段は、1993年10月に四段昇段。竜王戦3組(1組:7期)、順位戦B級2組(A級:6期)。タイトル獲得はないものの名人、王位で挑戦経験があり、早指し新鋭戦と朝日杯で棋戦優勝を飾っている。達人戦は今期が初出場。予選では、窪田義行七段(52)、中村修九段(62)、前回ベスト8の深浦康市九段(52)、郷田真隆九段(53)と歴代タイトルホルダーを次々に破り、本戦進出を決めた。
両者の通算対戦は第54期王位戦七番勝負、第73期名人戦七番勝負を含む全23局で、羽生九段の18勝5敗。行方九段のタイトル挑戦はすべて羽生九段に阻まれる結果となった。2021年度のNHK杯戦本戦2回戦以来、約3年ぶりとなる対戦で白星を飾るのはどちらか。
達人戦は、2024年4月1日付で満50歳以上の現役棋士に参加資格が与えられている。第2回大会は53人とシード棋士4人の合計57人が出場。「達人」の称号を目指し、熱い戦いが繰り広げられている。本戦の持ち時間は各30分、切れたら一手30秒未満。先手・後手は振り駒で決定する。
(ABEMA/将棋チャンネルより)