将棋の第2回達人戦立川立飛杯決勝が12月4日に行われ、丸山忠久九段(54)が行方尚史九段(50)に97手で勝利し、初優勝を決めた。この結果、丸山九段は二代目の「達人」の称号を獲得し、棋戦優勝数を14回とした。
50歳以上の棋士57人で競う“トップ・オブ・レジェンド”の栄冠は、丸山九段が掴んだ。
丸山九段の左美濃、行方九段の雁木の出だしとなった本局は、角が飛び交う華々しい戦いに。互いに技を駆使して主導権争いを繰り広げた。ねじり合いとなった中盤戦では、勝負所で行方九段が加速。持ち時間を消費しながら勝負に出た。しかし、これまでに何度も難局を制してきた丸山九段は動じない。負けじと強手をさく裂させて応じてみせた。
接戦から抜け出したのは丸山九段。わずかな隙から後手陣へと踏み込むと左右から抑え込みにかかる。ペースを掌握した丸山九段は指し手を緩めず、一気に攻め立て後手玉を追い詰めた。なんとか活路を見出したい行方九段だったが、丸山九段は粘りを許さない。鋭い指し回しで押し切り、見事勝利を飾った。
丸山九段は、第1回達人戦の決勝戦で敗れ準優勝。今期こそ達人の称号を獲得するべく挑んだ2回大会で、見事その栄冠を獲得。表彰状を手にした丸山九段は、「まだまだ達人という名は遠いが、達人を目指してこれからも研鑽していきたい」と満面の笑顔を見せた。
(ABEMA/将棋チャンネルより)





