■求められるプラットフォームの責任と管理
年齢制限は子どもたちを守るものではあるが、同時に大人も含めて闇バイトや誹謗中傷対策は、年齢を問わずつきまとう。河野氏は「年齢で切るだけではなく、誹謗中傷はダメとか闇バイトの募集を止めろよとか、何を辞めさせなくてはいけないのかという議論はある。明らかにXは、TwitterからXに変わって、その辺がいい加減になった気がする。だからもう一回そこはちゃんとコストをかけてでもやってくれと思う」と述べた。
河野氏は自身もXのアカウントで発信、時折「ブロック」についてやり取りされることもある。「要するに大事なのは、誹謗中傷がいっぱいあると、見にきた人が嫌になってしまうこと。書いた人のものを見るのは見ればいい。ただし、その人が手を出せないようにするというのが大事だ。その人が間違ったことを思っていても、ちゃんとしたことが書いてあったら、そうだったんだと気づくチャンスがあるという意味では見えた方がいい」と私見を語った。
また昨今、SNSではアルゴリズムが発達し、偏った意見などを見続ける傾向が強まった。同時に、見せたくないコンテンツにフィルタをかける方がいいという意見もある。「プラットフォーマーに規制をかける最後の究極は、ある程度アルゴリズムに制約をかけろよと言わないといけない。エコーチェンバーみたいなもので、どんどんドツボにハマっていく人が増えているのを見ると、やはりアルゴリズムでどこまでやってもいいのかという議論も最後にやった上で、プラットフォーマーもアルゴリズムも規制の対象になるみたいなことをやらないといけない」と、同種のコンテンツばかりを見続ける傾向に懸念を示した。
打開策としては発達し続けているAIの活用を挙げた。「中学生ぐらいの年齢だったら、こういうコンテンツはダメというようなことが、本当にAIでできるたらいい。ただしAIの精度がどこまで上がっているのかというのと、もしそれをスリップして出てきてしまった時に、罰則の対象になるのか。1万回見ていて、1個出てきただけでもダメなのかという、そこの線引きがちょっと難しい」と、実用段階での課題も指摘した。
■個人レベルで誹謗中傷などのトラブルはどう回避するか
