【明治安田J1リーグ】鹿島アントラーズ 3-1 FC町田ゼルビア(12月8日/県立カシマサッカースタジアム)
歴史的快挙は夢と消えた。FC町田ゼルビアは12月8日、優勝の可能性がわずかに残る明治安田J1リーグ最終節(38節)で鹿島アントラーズと対戦。FW鈴木優磨にスーパーゴールを食らうなどして1-3で敗れ、勝点66の3位で激動のシーズンを終えた。最終順位は優勝がヴィッセル神戸(勝点72)、2位がサンフレッチェ広島(勝点68)となった。
2023年シーズンのJ2を制覇し、クラブ史上初めてJ1の舞台に臨んだ2024年シーズンの町田。GK谷晃生、DF昌子源、MFナ・サンホ、FWオ・セフンなど代表クラスを大量補強し、黒田剛監督が志向するハイインテンシティーかつ泥臭い「負けないサッカー」が序盤から機能する。4節に初めて首位になると、15節から28節と長く順位表の頂点に立ち続けた。J1史上初の「初昇格・即優勝」への期待が一気に盛り上がったものだ。
しかし、崩しの切り札だったMF平河悠が海外移籍し(イングランド2部のブリストルFCへ)、代わりにMF相馬勇紀やDF中山雄太などを補強した夏場から勢いが衰える。相手の対策が進んだ関係もあり、24節からの12試合は2勝5分5敗と勝ち切れない試合が増えて31節に首位から陥落し、最後まで神戸を追い抜くことができなかった。それでも3位という成績は、J1初昇格チームとしては歴代最高位だ。
激しいプレースタイルをはじめ、黒田監督のストレートな物言い、ロングスローとタオル、PK時のボール水掛けなどが世間を賑わし、まさに「異端の新参者」だった町田のJ1初挑戦シーズンが幕を閉じた。
(ABEMA de DAZN/明治安田J1リーグ)