【ブンデスリーガ】ヴォルフスブルク 4-3 マインツ(日本時間12月8日/フォルクスワーゲン・アレーナ)
まるで忍者のような動きだった。マインツのMF佐野海舟が迅速なカバーリングでカウンターの芽を摘んだ。これには指揮官が拍手で称え、ファンも驚愕の声を送っている。
日本人ボランチの危機察知能力が存分に発揮されたのは、ヴォルフスブルクと対戦したブンデスリーガ第13節の45 + 1分のことだ。1点リードするマインツは、右サイドを攻略してMFパウロ・ネベルが深い位置からクロスを送るも、これはヴォルフスブルクのDFデニス・ヴァヴロに跳ね返される。しかし、クリアボールをマインツのMFフィリップ・ムウェネが拾い、攻め上がったDFドミニク・コーアが左サイドの高い位置で味方につなぎ、二次攻撃を仕掛けようとした。だが、そのパスがヴォルフスブルクのFWモハメド・エル=アミーン・アムーラにカットされる。アムーラが目の前に広がるスペースに向かって、力強いドリブルを開始した。
前傾姿勢で3点目を狙いに行っていたマインツがカウンターを受ける。そう思った矢先だった。佐野が迅速なカバーでピンチの芽を摘んだ。アムーラのドリブルが3タッチ目で大きくなった瞬間を逃さず、素早く寄せてボールをタッチラインの外に蹴り出した。
このプレーを目の前で見ていたマインツのボー・ヘンリクセン監督が拍手を送って称賛する中、解説を務めた太田宏介氏も唸った。「う~ん、素晴らしい。今はコーアが上がったタイミングだったので、あそこでカウンターを仕掛けられると、マインツ的には非常に厳しい。その中での佐野のカット。かなり大きなプレーでしたね」と、手放しで賛辞を送った。
佐野の的確なカバーリングには、ファンもABEMAのコメント欄で反応。「素晴らしい」「いいところに佐野!」「残念そこには佐野」「ニンジャ佐野」「ナイスカバー!」「佐野海舟、出足も早いし、カバー範囲も広い、足元も安定してる。こんな選手が日本代表にいたら良いよなっていう要素が詰まりすぎてるな…」と、驚愕している様子だった。
リーグ戦全試合先発中の佐野は、その後も攻守両面で好プレーを披露した。しかし、マインツは57分、83分、90+4分に失点を喫し、逆転負け。4連勝達成とはならなかった。
(ABEMA/ブンデスリーガ)