■尹大統領の行動に議員も軍も困惑
尹大統領の行動には、現地メディアも問題を指摘していた。その一つは、YouTuberに影響を受けていたという疑惑。「大統領がYouTuber5人ぐらいを見てハマってしまい、頭の中にワールド(独自の世界観、信念体系)ができてしまった。今回、国会に戒厳軍を送ったというのも異常だが、選挙管理委員会にも送っている。この4月に行われた総選挙や得票率0.73ポイント差で自分が大統領に当選した選挙で不正が行われたという疑惑が、ごく一部のYouTuberから提起されていたが、大統領がそれを信じて選挙管理委員会に戒厳軍を送って「不正の証拠」を見つけようと躍起になった。国会封鎖も禁じ手だが、選挙管理委員会の封鎖も禁じ手。そもそも北朝鮮と対峙する際に大韓民国、韓国民を守るべき精鋭部隊を、国会や選挙管理委員会という憲法機関に投入したというのは、とてつもない事態だ」と解説した。
もはや「乱心」とまで評される行動に、出動を余儀なくされた軍の中にも戸惑いが出た。本来、軍は大統領の命令には絶対服従するところだが、一部の司令官からは非常戒厳に対して批判的な発言も見られた。これには「韓国の国軍はかつて、光州民主化運動(1980年5月)で自国民に銃を突きつけた経験がある。精鋭部隊もMZ世代、20代や30代の人たちだ。特殊任務だということで、北朝鮮との間で何かあったのかと覚悟してヘリから投下されたら国会だった。それは当然ためらう。上官の命令に従っただけという抗弁は、もはや通じない」と述べた。
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