このチームはとにかく熱い。だが、それがいい。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2024-25」12月20日の第2試合はTEAM雷電・本田朋広(連盟)がトップを獲得。第1試合で惜敗していた“兄貴”瀬戸熊直樹(連盟)のマイナスを見事に打ち消した。試合終了後は瀬戸熊と本田がハイタッチした後、熱く抱擁を交わすシーンがあった。
今期のMリーグもレギュラーシーズン後半戦に突入。TEAM雷電は昨期8位と振るわず、今期レギュラーシーズン敗退ならば、選手入れ替えとなってしまう。12月19日終了時点では「+6.3」と5位に位置付け、なんとかプラスを守ってはいるが、敗れればあっという間にマイナス圏に突入。チーム状況が大きく変わってしまう可能性も十分にある。個人プラスなのは本田だけで、他の3人は小さなマイナスだ。
そんな状況の中で、瀬戸熊も気合いたっぷりに臨んだが、機運を掴むことができず、1万7700点で4着に沈んだ。負けられない本田は、EX風林火山・二階堂亜樹(連盟)とデッドヒートを繰り広げたが、見事にチームを救うトップを決めた。
インタビューで本田は、「なんとなく、あまり理由はないですが」と前置きしつつ「瀬戸熊さんが悔しそうだったので、瀬戸熊さんのためにトップ取りたいなと、そんな感じです」とコメント。瀬戸熊は本田の言葉に胸を熱くしたのか、試合終了後に控室の前で本田を待ち、ハイタッチ。それから熱い抱擁を交わし「ありがとう!」と感謝を述べた。
この本田と瀬戸熊の姿にファンは「瀬戸熊さんがラスでも本田さんがトップでプラスに戻す!!雷電の麻雀面白いし、カッコ良すぎるでしょ!!」「自身のため、チームのため、ファンのため、何より悔しそうにされていた瀬戸熊プロのため、その気持ちで勝ち切る本田プロ、とても素敵です」「雷電いいチーム」などとSNSで反応していた。
今期開幕前にインタビューに応じた本田は「そろそろ自分がみんなを引っ張る」と、エースを担う覚悟を話していた。それを体現するかのように、しっかりチームにプラスポイントを持ち帰っている。この試合に敗れればマイナス圏に突入するという場面でも見事に踏ん張りを見せた。
本田のチームメイトである萩原聖人(連盟)はTEAM雷電について「チームメイトは異常なくらいいい人たち」と話す。そしてユニバース(※TEAM雷電ファンの呼称)が願うのは、そんなチームがこのままMリーグに残ることだ。チームのため、ファンのために、本田はこれからも最高の結果を狙い続ける。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)