■KADOKAWAの新入社員は全員希望部署に配属

KADOKAWAの施策
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 メディア事業を数多く手掛けるKADOKAWAだが、最も大切にしているのは「適材適所」だ。まず、新入社員は全員「希望する部署に配属」される。また、入社後の異動に関しても「フリーエージェント型異動制度」を設けているという。夏野氏は「例えば編集者が映画を作りたいと言ったら、映画の部署と面接をして合格すれば、既存部署の上長に反対する権利はない。全体の異動の7割がこれだ」。希望する部署に入る、というのはジョブ型採用が基本の外資系企業では当たり前だが「外資系と日本の会社の違いは、クビにできないこと。だからこういう制度を作らないと、ベストマッチングができない」と述べる。

 まずはやる気を持つことが大切だ、というのが夏野氏の考えだ。「自分が一番やりたい、向いていると思うことをやってもらうしかない。数字が好きで経理がいい人もいれば、バックエンドが好きだったり、営業が好きな人もいる。何年かに1回調査をするが、競争が好きな人もいれば、みんなと協調するのが好きな人、お金が好きな人、クリエイティビティが好きな人などそれぞれだ。独立性が好きだったり、命令されてきちっとやるのが好きだったりといった違いもある」。大企業になるほど、多様な社員の希望があり、それを可能な限り把握し、マッチングさせることで社員満足度を高めるように努めている。

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