沈みかけた船が白い鳥に導かれ、また風に乗った。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2024-25」12月23日の第2試合は渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)がトップ。個人4連勝はリーグ最多記録にあと1。試合後は「5連勝を狙いたい」と頼もしいコメントも飛び出した。
第1試合では日向藍子(最高位戦)が3着。KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳(連盟)やKONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗(連盟)とトップ争いを繰り広げたが、親リーチのアガリが頭ハネで阻まれるアンラッキーもあり、悔しさの残る内容だった。当試合は起家からKONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典(連盟)、白鳥、BEAST X・猿川真寿(連盟)、岡田の並びでスタートした。白鳥は東1局、滝沢から1300点のロンで先制。東2局に猿川の満貫を親被りし後退するが、その後のテンパイ料でややスコアを戻し、3着目で東4局を迎えた。
この局の白鳥はドラ5筒が対子、しかも赤含みというチャンス手。8巡目、まず滝沢が7筒単騎待ちで仮テン。その待ちが変わらないうちに白鳥が追い付き、五・八万待ちの平和・赤・ドラ2をテンパイした。このままでも満貫と、打点は十分。しかし白鳥はすでに決めていたようにリーチ宣言。この超積極的な攻めが大正解、一発目のツモは五万だ。そっと手元に置き、めくった裏ドラは1枚乗った。リーチ・一発・ツモ・平和・赤・ドラ2・裏ドラの1万6000点が決まり、一人大きく抜け出した。
トップ目で迎えた南4局は仕掛けてタンヤオ・赤・ドラ2の8000点を入手。個人4連勝を達成した。試合後は連勝記録について「やったー!ははは、うれしい。4連勝したことないですよね?」と照れ笑い。「強気の選択がハマっているという感じがしています」と、東4局の倍満について自ら語り始め「ちょっと前までだったら弱気にヤミテンにしちゃってたかもしれない。岡田さんの手に1枚八万がありそうだなとか…。でもトップを取るのだったらリーチかな」。あくまでトップ取りへの姿勢が奏功したことに満足げだった。
再び話題が連勝記録へ及ぶと「『チームが勝てば(良い)…』とは僕はいわないので。僕は5連勝を狙いたいので!自分がトップを取ればチームもプラスになる。次に出たら5連勝して、6連勝して…とやっていきたいなと思います」と高い目標を掲げた。白鳥の連勝を経て、チームはKADOKAWAサクラナイツとの差をトップ・ラス2回で逆転するところまで縮めた。気持ち良く年を越せるか、個人記録もチームの浮沈も懸かった次戦。白鳥の登板をファンの誰もが期待しているはずだ。
【第2試合結果】
1着 渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)4万7700点/+67.7
2着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典(連盟)3万2800点/+12.8
3着 BEAST X・猿川真寿(連盟)2万7400点/▲12.6
4着 KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳(連盟)-7900点/▲67.9
【12月23日終了時点での成績】
1位 赤坂ドリブンズ +727.6(50/96)
2位 セガサミーフェニックス +542.1(50/96)
3位 U-NEXT Pirates +341.9(48/96)
4位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +149.5(52/96)
5位 TEAM雷電 +26.8(50/96)
6位 KADOKAWAサクラナイツ ▲153.3(52/96)
7位 渋谷ABEMAS ▲338.7(52/96)
8位 EX風林火山 ▲435.5(50/96)
9位 BEAST X ▲880.4(52/96)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)