次にプジョルジョDは、湖に浮かぶ小学校を訪れた。この小学校は、3年生が最上級生。ここの子どもたちは漁師になる以外の選択肢がなく、4年生以上の学力は求められていないのだ。子どもたちに将来の夢を聞いても、返ってくるのは「ありません」「漁師になる」という答えばかり。教師は「もっと教えたいけど、教えられる先生がいない」と現実を嘆いた。
その後、プジョルジョDは異様な光景を目撃する。小学校を訪れた観光客の前に子どもたちが集まり、歌を披露し始めたのだ。観光客は、小学生にスマートフォンを向けて動画を撮影。歌が終わると現金を配って歩き、滞在時間15分ほどで去って行った。ガイドによると彼らはベトナムからの観光客で、このように時々小学校にやって来て、現金を配るのだという。観光客が帰る際には、「この子のために1ドルください」と物乞いをする、幼子を抱えた女性の姿もあった。
水質汚染と乱獲により、漁獲高が激減。その結果貧困が進み、観光客からの支援なしでは生きていけない家族が増えているのだという。この負の連鎖を断ち切らなければ、水上の村は衰退の一途をたどり、子どもたちの未来も失われてしまう。今、彼らは大きな分岐点に立たされているのだった。
トンレサップ湖の水上生活者が直面している現実に、ゲスト出演した井上咲楽も大きなショックを受けた様子。「ちょっと言葉を失いますね。ギラついたサングラスしてスマホで撮って、本当に気持ち悪かったですね」と、観光客の様子を振り返りつつ、率直な心境を明かしていた。
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