■増える総合型(AO)入試 今後の学習塾に求められるのは

ニチガクの自習室「スタディルーム」
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 大学入試は選抜方法が変化しつつある。2011年度から2024年度までの割合を比較すると、一般選抜は55.7%から46.6%へ、学校推薦は35.1%から34.3%へ、そして総合型入試(AO入試)が8.6%から15.8%になり、その比率は倍増に近づく。

 学習塾に求められる役割も変わり始めている。孫氏は「うちは推薦入試しかやらない」としつつ、「算数や理科などのプロフェッショナル集団がオンラインで教える」など、特定ジャンルに特化した塾の増加を予想する。一方で「管理しないと学習できない子と、動画やChatGPTで勝手に学ぶ子で、二極化していくのではないか」とも語る。

 私立高校でも教えているという森川氏も、「部活や生徒会で活動していなくても、定期試験で高い評定を取って、それを武器に推薦や総合型(AO)に挑む生徒が増えた」と話す。「少子化で生徒数が20人から10人以下になり、選抜も変化する。どれだけ講師や営業が対応しても、どうにもならない現状がある」。

 こうした背景から、進学校では学校自体の“予備校化”が進んでいるという。高校3年生向け特別自習室を設置するほか、卒業生をバイトで雇ってチューターにするなど、高校+予備校より高コスパとされる高校が増加。また、予備校ビジネスは経営安定の超大手に集中し、選ばれない中小規模の予備校はさらに厳しくなると見通す。

 清水氏は「本当に必要なのは、塾でも学校でもなく、“教育”だ」と指摘する。「大人の役割は、子どもが自ら学んで、『大人を不要にする』ことだ。達成感やモチベーションを育てられるなら、学校でも塾でも、オンラインでもオフラインでもいい。教育そのものをゼロベースで立て直す時期に来ている」。
(『ABEMA Prime』より)

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