■逆転のカギを握るのはトランプ氏?夏野剛氏「1月20日以降、トランプ氏が豹変する」
近畿大学 情報学研究所 所長の夏野剛氏は、「(大統領任期が始まる)1月20日以降、トランプ氏が豹変する」と予想する。「もともと民意を気にしない人だから、好きなことをやり出す。やはりトランプ氏はビジネスマンで、『アメリカの従業員をレイオフしない』『生産量を維持する』などを約束できれば、『アメリカに損のないディールになった』と認める可能性がある」。
そして、「こっちに乗った方が得だ」と判断すれば、「バイデン氏が止めたのを『俺が』交渉して実現させた」と主張する可能性があると話す。同様の判断が考えられるケースとして、「トランプ氏は『EVはもういい』と言っていたが、あれだけ(テスラCEOの)イーロン・マスク氏に助けられたら、話も様変わりするのではないか」と推測する。
松本氏は第1次トランプ政権時代に通商交渉を担当していた経験から、「トランプ氏は理屈では動かず、『身内だ』と思ってもらえて、初めて話を聞いてもらえる」と振り返る。トランプ氏は「関税を上げれば、USスチールが買収される必要もない」との立場をとっているが、これにはむしろ「関税で鉄鋼産業が守られてきたから、競争力が落ちてしまった」と否定的だ。「ただ、トランプ氏は関税が一番好きだ。追加で関税を課すよりも、日本と一緒になる方が利益になると、納得させる必要がある」。
また、日本政府の動向もカギを握る。「日本製鉄への中止命令で、日本企業はアメリカへの投資をためらっている。日本政府として懸念をしっかり伝えることで、判断を覆す余地を生む。日本製鉄だけでなく、日本政府や与党が一体になってバックアップすべきだ」と求めた。
(『ABEMA Prime』より)
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