■なぜ中国で流行?

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 なぜ今回、中国で流行したのか。中国では新型コロナの流行以降、サーベイランス(発生状況の監視)の仕組みを変更し、ウイルスを特定しやすくなったことが理由だと、古瀬氏は指摘する。

 現在は「中国北部で流行していて、これから春節に伴って広がる可能性がある」とされるが、「おそらくすでに日本に入っている。大爆発は起こしていないが、秋ぐらいから日本土着のウイルスがすでにいて、いま中国からの渡航者を止めたところで、流行を止められる可能性は高くない」と分析する。

 また治療薬がないため、「検査でウイルスが特定できても手の打ちようがない」のが現状だ。「そもそも99%の患者は、自然に良くなるから調べない。中国で今回見つかったのは、中国政府が2024年の秋ぐらいから、新しいサーベイランス(発生状況の監視の仕組み変更)を始めたからと言われている。病気の流行度を、国が主導して調査するが、新たな仕組みで引っかかったのではないか」。

 感染拡大の規模については、「中国北部では流行しているが、南の広州や武漢には来ていないとされる。とはいえ、北部には北京や上海があり、そのあたりでの流行は予想される」。

■平時に考える感染症対策
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