試合が終わっても、強張った表情はそのままだった。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2024-25」1月16日の第2試合はKADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎（連盟）がトップ。第1試合で悔しい2着となった直後、“連投権”を行使して出場。渋谷ABEMAS・白鳥翔（連盟）と熾烈な競り合いとなったオーラス、値千金の1000点を直撃して逆転した。
試合は起家から内川、BEAST X・鈴木大介（連盟）、U-NEXT Pirates・小林剛（麻将連合）、白鳥の並びでスタート。内川は中盤までほぼ出番なし。リーチは2回かけたものの、いずれも不発に終わっていた。最初のアガリは南3局になってから。3900点（＋600点）を小林からアガり、トップ目白鳥とわずか1300点差の2着目でオーラスへ突入した。
緊迫した南4局、内川は2枚目の中をポン。アガリには近づくが、ドラはなく1000点の手。白鳥からの直撃かツモアガリ、もしくは他家からのリーチ棒の供託が1本必要だ。テンパイは9巡目、2・5筒待ち。この瞬間、白鳥の手には余剰牌の2筒がある。次巡、8筒をチーして一気通貫のテンパイとなった白鳥から2筒が打たれ、内川は深い息を付きながら「ロン、1000点」。この直撃にファンは「内川さんおかえりいい！！！」「やっぱエースはちげえよ」「うっちーーーーーーーー号泣」「見応えあった」「これがサクラナイツのエースだ」と大歓声を上げた。内川はこれで個人3勝目、沈んでいた個人成績もほぼ原点へと戻した。
連投を終え、疲労の色は隠さずに勝利者インタビューを受けた内川。「年を開けてからサクラナイツはあまり調子が良くなくて、ズルズル下がってきてしまった。今日はチャンスがあれば連投しようかなという風に思っていて、2着までは連投権を使えるので…。どうしても2回のうち1回はトップを取りたかった」と、チーム状況を鑑みた上で、出場を志願した心境について説明した。
チームは現在ボーダー上にいる。内川は「決勝戦を見据えるとポイントがだいぶ離れている。先のこと（ファイナル）より一つずつ勝ち上がることが大事ですが、トップを取っていかないとポイントが増えないのがMリーグ。もう一回ちょっと気合入れて…という感じで今日はやりました」と、あくまでトップ狙いというルールに則った戦い方を意識したことにも触れた。
「サクラナイツは厳しい状況が続いていましたが、今日のトップを皮切りに一つ一つ勝っていきたいと思います！」とファンへ告げた内川。ファンからは「うっちーイケメンすぎな」「これはリーダー兼エース」「うっちーかっこいい！」「ナイスウッチー！」と多数の声援が寄せられていた。
【第2試合結果】
1着 KADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎（連盟）2万8200点／＋48.2
2着 渋谷ABEMAS・白鳥翔（連盟）2万7500点／＋7.5
3着 BEAST X・鈴木大介（連盟）2万6900点／▲13.1
4着 U-NEXT Pirates・小林剛（麻将連合）1万7400点／▲42.6
【1月16日終了時点での成績】
1位 赤坂ドリブンズ ＋905.7（58/96）
2位 セガサミーフェニックス ＋507.9（58/96）
3位 U-NEXT Pirates ＋234.9（60/96）
4位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ＋4.7（60/96）
5位 TEAM雷電 ＋3.4（60/96）
6位 KADOKAWAサクラナイツ ▲84.4（60/96）
7位 渋谷ABEMAS ▲325.7（60/96）
8位 EX風林火山 ▲332.9（60/96）
9位 BEAST X ▲953.6（60/96）
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
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