第18回朝日杯将棋オープン戦本戦トーナメント2回戦が1月18日、名古屋市の「ポートメッセなごや」で行われ、佐々木勇気八段(30)が前回覇者の永瀬拓矢九段(32)に127手で勝利した。この結果、佐々木八段が初の準決勝進出を決めた。
佐々木八段が、ライバル対決を制した。注目の2回戦は、少年時代から交流のある永瀬九段との対戦に。振り駒で佐々木八段の先手となると、角換わりへの将棋へ展開した。先手からの果敢な攻めに対し、永瀬九段は丁寧に対応。後手は持ち時間を使い切ったところで、桂打ちから先手陣へと迫っていった。
ABEMAでテキスト解説を務める狩山幹生五段(23)は、桂跳ねは「勇気のいる一手ながら、先手からの速い攻めが難しいと見ている」と解説。永瀬九段がペースを握って、リードを広げていくかと見られていた。しかし、終盤の勝負所で飛車取りを放置して玉の退避を選択。チャンスが巡ってきた佐々木八段は受けが見えにくい後手玉包囲にかかった。秒読みの中でも佐々木八段は冷静さを失わない。後手の粘りと玉の上部脱出を許さず、逆転勝利を飾った。
この結果、佐々木八段の準決勝進出が決定。朝日杯14期目の参戦にして、初の4強入りとなった。準決勝・決勝は2月11日に予定されている。
◆朝日杯将棋オープン戦 持ち時間40分の早指し棋戦。一次予選、二次予選を勝ち抜いた棋士が、シード棋士を含めた計16人で本戦トーナメントを戦う。参加は全棋士、アマチュア10人、女流棋士3人で、優勝賞金は750万円。前年の第17回優勝者は永瀬拓矢九段。
(ABEMA/将棋チャンネルより)





