■中退した大学に定年後、再入学「やり残したことをやり遂げたい」
アサイラムさん(63)は、産業能率大学の3年生だ。21歳で追手門学院大学を退学し、アパレル・不動産業界で勤務。60歳で退職を機に「やり残した“大学卒業”をやり遂げたい」「残りの人生の選択肢を広げたい」と、大学を再受験した。63歳の現在は、卒業までの単位を取得済みで、行政書士資格をめざし受験予定だ。
学び直した理由は「大学をくだらない理由で辞めた後悔が残り、『いつか入り直したい』と思いながら、踏ん切りがつかなかった」と振り返り、「産業能率大には、60歳になると“シニア奨学金”が出る。そのタイミングで再入学して、仕事をしながら“シニア大学生”をしている」。
小学1年生と中学1年生の子を持つ親でもあり、「子育て世代で、働かなきゃ生きていけず、隠居という感じは全然ない」と語る。「若く見られるとは思うが、若い人たちと接していることが、プラスになっている面もあるかもしれない」。
60歳の定年が、ひとつの節目になった。「やりきった上で、次のステージを考えるいい機会になった。1年だけ再雇用したが、もういいかなと。(これまでの職場に残るより)次の仕事に行きたいなと感じた」。
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