妻との“最後の21日間”を懐古「亡くなる1週間前に…」
2人が出会ったのは、嘉門が49歳の時。当時、43歳だったこづえさんは病気を抱えていた。
嘉門:彼女はもともと脳腫瘍を37歳の時にやっていて。(本人は)眼科の白内障とかの執刀する女医さんだったんですけど、診療とかはするけどメスが持てなくなって。医師として絶望の淵に立っている時に、僕が現れて。周りがお膳立てして。最後の14年間を僕は共に過ごしました。だんだん歩行とかにダメージが出だして、2、3年するとちょっともうステッキをついて歩いたり。でもそれをまた直していこうと。リハビリとかにも取り組みつつ、2人で相談しながら向かっていました。
病気と闘うこづえさんを支え続けた嘉門。夫婦の楽しみは…
嘉門:闘病と言ってもただ食べることと、ワインとか飲むことには、僕も彼女もすごい興味があったから。美味しいって評判の店には片っ端から出かけていきました。北海道に仕事で、コンサートとかで行くときも同行して、北海道ならあそこの店へ行こうとか。各地方でいろんな美味しいものを食べたり。
しかし2022年9月、その日は訪れた。
嘉門:最後の21日間、この部屋にいたんですけど、その間160人のお見舞いの人が次から次へ来て。彼女のベッドがここにあって、向こうでみんな宴会しているみたいな。彼女も最初の頃は意識があったから、ワインとかも飲んだりして。そういう最後の花道というか、フィナーレみたいな見送り方はできた。そういう意味では良かったかなと思います。痛みを取るためには、どうしても意識が遠のくから、最後の2週間ぐらいはほぼ意識もない。でも亡くなる1週間前かな。北海道から塩水生ウニかなんかいただいたやつをスプーンで持っていったら、結構な量を食べた。それが最後の晩餐でしたね。咀嚼しなくても飲み込めるから。意識がぼーっとあったと思うんですけど。
嘉門が付き添う中、こづえさんは自宅で息を引き取った。
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