■かつて経営破綻の夕張市 元職員「すごく地域に閉塞感があった」
「ABEMA Prime」でも、かつて経営破綻した夕張市の元職員、ゴーストタウンに詳しい不動産プロデューサーに話を聞いた。ゴーストタウンと化した夕張市は、かつて炭鉱の町として栄え、最盛期では人口12万人を数えたが、2005年に炭鉱の閉山が相次ぎ、人口は約10分の1になる1万3000人にまで減少。翌2006年に財政破綻が明らかになり、債務は約630億円に。実際に返済する必要がある借金も約353億円。人口流出の食い止めと行政サービス確保に観光振興や住宅・福祉対策と多額の支出があったのが原因だ。2007年からは行政のスリム化、観光などの新産業の模索が進み、2024年には人口は6107人にまで減ったものの、残り負債も約54億円にまで減った。
左近航さんは、経営破綻後の2011年5月から夕張市役所に入庁した。「当時は頑張っていた職員も結構疲弊していて、行政に何かを求めても実現できないので、すごく地域に閉塞感もあった。生活面で言えば、小学校が6校あったところが1校にまで減った。水道料金が値上がりしたり、公共施設も閉鎖になったり。ネガティブな影響が出ていた。予算がない、人口が減るなど、いろいろな課題がある中で、一番自分が痛感したのは、地域で新しいことが起こらないことが、非常に苦しかった」。
不動産プロデューサーの牧野知弘氏は「これからもゴーストタウンは増え続ける」という。「当然、人口の減少というのがあるが、もう一つ大きな要素なのが働く場所。今まではシャープの大きな工場のように、みんながそこで働くという形だったが、今は日本人のほとんどが第3次産業、つまりサービス業で働いている。サービス業は、ある程度人が集まっていないと成り立たない。介護であっても、ある程度お年寄りが集まっていて、そこに集中的に労働力を投下するのが介護ビジネス。『人が集住する』ということは逆にいうと『ゴーストタウンがいっぱい生まれる』ということ」と説明した。
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