エリア対抗の形式で行われる将棋の団体戦「ABEMA地域対抗戦2025 inspired by 羽生善治」に出場するチーム関西B(大阪・奈良・和歌山)が、奈良市内で行った『地域会』のロケに参加した。国宝級の文化財が多い土地柄にちなみ、伝統建築の要となる屋根用鬼瓦作りを体験。必勝を祈願するメンバーが多い中で、同市出身の斎藤慎太郎八段(31)だけは“らしさ”全開の願い事を披露?仲間たちからは笑いが起こっていた。
大会2期目となる今期。チーム関西Bを率いる畠山鎮監督(55)は、出場登録棋士に愛弟子で奈良市出身の斎藤八段、大阪府八尾市出身の大石直嗣七段(35)、和歌山県上富田町出身の宮本広志五段(39)、関西将棋界の新たな本拠地となった大阪府高槻市出身の古森悠太五段(29)を選出した。新メンバーに宮本五段を迎え、新たな大会に臨む今期。チームの絆を深めるべく、5人は奈良市内で『地域会』を開き、地元のファンとの交流を図った。
5人は瓦造り体験ができる工房へ。鬼瓦は日本建築の屋根の両端に設置されるもので、福を呼ぶ神様と呼ばれているという。エプロン姿に変身すると、それぞれが鬼瓦作りに取り掛かった。瓦の裏側には、それぞれの願い事を込めて文字を記すことに。古森五段は『高槻が将棋で盛り上がりますように』というもの。「新・将棋会館も高槻にオープンしたので、ますます盛り上がっていくことを祈っています」と語った。
続く宮本五段は「普段は将棋のことを願うことはないのですが…」と前置きした上で、『沢山指せますように』とした。「大会初参加で貴重な経験となるので、一局でも多く指したいと思います」と気持ちを込めた。さらに、大石七段は『貢献』の二文字。「昨年も出場しましたが結果が出なかったので、今年は結果を出して貢献できるように。さらに地域の皆さまにも何かしら貢献できるように頑張りたい」と強く意気込んだ。
貴重!?棋士たちのエプロン姿