日本時間の7日朝、ワシントンに到着した石破総理。8日未明にホワイトハウスでトランプ大統領との初めての首脳会談に臨むが、果たして“攻略”できるのか? 政治学者の佐藤信氏に聞いた。
【映像】「トランプ大統領のトランプ」と「就任記念キャップ」を“装備”した石破総理
トランプ大統領の就任式に出席した自民党の片山さつき元地方創生担当相から報告を受けた石破総理。片山氏は「石破総理説明後半は、私の訪米報告。(中略)『女性権利保護の常識革命(女性スポーツやスペースに男性が入らぬ様規制)』について米共和党立法と女性を守る議連の法案の同一性を説明、大きな同意を頂きました!進展!」とXに投稿している。
片山氏から訪米土産として赤いトランプ大統領就任記念キャップを受け取った石破総理。準備は万端なのか?
佐藤氏は片山氏のツイートについて「『女性の権利保護の常識革命』と書いているが、片山氏はトランスジェンダーの方々を女性のスポーツとかスペースに入れないようにしようという活動をずっとしていて、その方向性がトランプ政権とも合っているということで、そういう説明などをしているという投稿」と解説。
石破総理が“トランプ大統領のトランプ”を手にしている点については「あえて出している。『トランプ大統領に全部投入してるよ』というイメージを作ろうとしていると思う」とした。
石破総理によるトランプ大統領の“攻略”については「安倍元総理が前回、トランプ大統領の人気中に、かなり個人的に親しい関係を作れたという経緯がある。こういうことが再現できるのか期待されている側面もあるし、危ぶまれている側面もある。とはいえ、状況はかなり違うところがある」とし、「安倍元総理の時は選挙で明らかに勝てていて、長期政権になることがトランプ大統領も分かっており『シンゾウ』と呼んでいた。『シンゾウに言って彼が約束すればいろんなことが実現する』という安心感もあり、一緒にゴルフをやったりしていたわけだ。ところが、今は少数与党であり、今後どれだけ政権が続くかも不安定だ。その中で、『この人がもし『うん』と言ったとしても本当に実現できるのか?』という懸念を持っている側面はあると思う。そのため、信頼関係を築いたりうまくやり取りをするハードルはかなり高いのでは」と述べた。
佐藤氏は「トランプ大統領が日本に対して下手に出たり、優しく接してくれる可能性は基本的には少ないと思う」と予想する。
「トランプ大統領は、カナダやメキシコに対して関税の引き上げを“拳を振り上げるような形”にしたことで、相手側に国境の警備などの部分の極めて強い政策変更を促すことができた。言ってみれば『拳を振り上げれば相手が従う』という成功体験を持っている状態だ。その中で、日本に対して下手に出たり、優しく接する可能性は基本的には少ないと思う」
さらに佐藤氏は「だからこそ、石破総理・日本政府の側は『どこまで最低限のことをちゃんとトランプ大統領に伝えられるか、納得してもらえるか』がとても大事。その最低限、やはり一番重要なのは東アジアの安全保障だと思う。石破総理の思いも強いところなので、すごく難しいが、トランプ大統領からすると米軍を含め東アジアに基地などを置いたりお金をかけていることについてずっと問題意識を持ってきた。安倍元総理の時には『東アジアの安全保障はあなたたちにも重要なんだ』と説明し続けてなんとか安定的な東アジアの安全保障を実現しようとしてきた経緯がある。ところが、これからはそれを納得してもらうのは難易度が高く、説明していけるかどうかが最低限ではあるが重要だ」と述べた。
(『ABEMAヒルズ』より)


