1点を取れば第4セットを取り、セットカウント2ー2でファイナルセットに持ち込めるWD名古屋。オポジットのニミル・アブデルアジズが強烈なジャンプサーブを繰り出した。
これに反応したサントリーのアウトサイドヒッター・髙橋藍だったが、うまくレシーブできず。サーブのパワーに屈する形で体勢を崩し、ボールを後ろにそらしてしまう。高々と上がったボールはサントリーのベンチ脇に到達する勢いだったが、次の瞬間、リベロの藤中颯志がスーパープレーを披露した。全速力で落下地点に走り込み、目の前の看板に激突しそうになりながらも左手でボールを上げたのだ。決死のワンハンドレシーブで味方に繋いだ。
実況・竹内義貴氏は「追いかける、追いかける。何とか繋ぐか?返せるか?返ってきた!」とこのシーンを興奮気味に伝えたが、まさに決死のプレーとなった。
しかし、このレシーブは奏功しない。WD名古屋はサントリーの陣形が整う前に高速アタックを仕掛けると、懸命に戻った藤中が捨て身のレシーブで防ごうとするもわずかに届かず。速攻をしのげなかった背番号8はその場に大の字になり、悔しさを露わにした。
結果的に名古屋にセットを奪われ、サントリーは続く第5セットも落として同カード連敗を喫してしまった。ただし、藤中のプレーは執念を感じさせるものであり、山口県出身のリベロの奮闘には、会場に駆けつけた5000人超の観客から称賛の拍手が送られた。(ABEMA de J SPORTS/SVリーグ)
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