【写真・画像】「紛争鉱物」とは? 3000人死亡、集団強姦も蔓延するコンゴ民主共和国の一助となるために私たちにできること 1枚目
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 アフリカ、コンゴ民主共和国。東部の主要都市ゴマは、政府軍と反政府勢力が激しい衝突を繰り返す紛争地帯だ。

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 反政府組織「M23」は1月27日、ゴマを掌握したと発表した。数日後にはSNSで「停戦を宣言する」と一方的に声明を出したが、実現するかは不透明である。

 国連の報告によると、1月26日以降の戦闘でおよそ3000人が死亡、集団強姦などの性暴力も蔓延しており、治安がさらに悪化する可能性があるという。

 そんな中、トゥルク国連人権高等弁務官は「コンゴ民主共和国東部の住民はひどい苦しみを強いられている。一方で携帯電話など私たちが消費したり使用したりする製品の多くは、そこで採れる鉱物を使って作られている。私たちは無関係ではないのだ」と述べた。

 豊富なレアメタルを保有するコンゴ民主共和国は資源大国であり、特に東部地域は電子機器や半導体の部品に使用される「タンタル」や「タングステン」の一大産地となっている。しかし、これらの鉱物が武装組織に利用され、紛争の資金源になっていると言われている。いわゆる「紛争鉱物」である。

私たちにできることは?

東京大学未来ビジョン研究センターの華井和代特任講師
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 コンゴ民主共和国の紛争鉱物問題に詳しい専門家、東京大学未来ビジョン研究センターの華井和代特任講師は、「もともと東部に存在する武装勢力が鉱山で違法に鉱物を採掘し、密輸で利益を得る状況がある。また、鉱山で働く労働者に不当に税を課して利益を得ていた。鉱物が武装勢力の資金源となり、その資金源を得る目的として鉱山が占拠される状況が起きている」と語る。

 国連の報告によると、東部地域で最大のタンタル鉱山を反政府勢力が実効支配し、大きな利益を得ているとのこと。

 タンタルは高性能コンピュータの電子部品に不可欠な材料であり、AI技術などの発展で需要はさらに高まるとみられる。

 華井氏は、「かつて2000年代、小型スマートフォンやゲーム機が普及したときにタンタルを巡る争いが激化し、それが紛争の激化につながった。同じことが今回も起きる可能性がある」と指摘している。

 紛争鉱物が企業のサプライチェーンに入らないようにする取り組みとして、鉱石に「タグ」を付けて管理する方法などがある。しかし、タグが盗まれ別の鉱石につけられるなどロンダリングも行われているという。

 また、タンタルを使わない電子部品の開発など鉱物需要を減らす取り組みもあるが、華井氏は「紛争が減るかどうかは別の話で、残り少なくなった需要を巡って紛争が激化する。あるいはタンタルがダメなら金鉱山へ移っていって金鉱山で紛争が激化するということも起こる。必ずしも需要が減ったから紛争が減るとつながらないのが難しいところ」と述べている。

 一方で、すでに生活に欠かせない電子機器。紛争に関連し、人権侵害が行われているとはいえ、ただちに手放すのは現実的ではない。

 華井氏は「『コンゴの鉱物やテクノロジーを使いません』というのではなく、『透明化』していく。そこで何が行われているのかを知り、紛争に関わらないように頑張っている鉱山からはむしろ買う。労働者や地域に利益を還元することによって利益がちゃんと分配される。そういう公正な仕組みを作ろう、仕組みを支えるために消費者として声を上げていく、関心を持っていくことが必要だと思う」と提言した。
(『ABEMAヒルズ』より)

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