■感覚過敏はなぜ起こる?
感覚過敏はなぜ起こるのか。高橋氏によると、仮説は様々ある。自閉スペクトラム症による感覚過敏の場合、光・音・におい・味・感触の信号を感知した時に、1つ目の仮説としては「扁桃体が過剰に反応し、びっくりしたと脳が感じ過敏になる」というもの。もうひとつは、「通常では反応しない脳の部分が反応し過敏になり、扁桃体と大脳皮質をつなぐ神経が独特に発達する」という仮説だ。
高橋氏によると、「それほど刺激が強くなければ、生活に困難さを抱えない人もいる。また、自分から、感覚過敏であることを表に出さない人も多いため、当事者の声が届きにくくなっている」そうだ。
感覚過敏の苦痛は、人それぞれだ。視覚では「太陽光で体調悪化」「画面の光が目に刺さって痛い」、聴覚では「生活音に耐えられない」、嗅覚では「においを避けて生活するので外出困難」、味覚では「学校給食の時間が怖い」、触覚では「衣服が痛い 人に触れられたくない シャワーが不快」などの体感がある。
■加藤さん「誰かの快適さを求めると誰かが不快に感じる世の中でどう寄り添えるか」
