■モラルやマナーを直すにはどうすれば?

注意書き
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 高台寺では、撮影禁止を促す注意書きを英語や中国語などで掲示しているが、それでもなお被害は出ている。

 観光問題に詳しい北海道大学大学院の石黒侑介准教授は「モラルやマナーを直すのは難しい」と考える。「観光でテンションが上がっている人に、顧みて行動させるのは難しい。仮に注意できても忘れてしまうこともよくある。努力は素晴らしいが、『禁止』と貼るだけでは解決せず、いたちごっこになる」。

 解決策を考える上では「抜本的に『観光客の数をどうするか』『どこから入れるか』といった問題を正確に捉える」必要があるとして、「現状はスポットで水際作戦を繰り返している。これではなかなか構造的に解決できないと感じる」と語った。

 バンド「PK shampoo」ボーカルのヤマトパンクスは、「制度やインフラの維持にもコストがかかる。京都は地下鉄を掘ったり、路線バスを増やしたりするのが難しい」と話しながら、幼少期を振り返る。

「お寺の人や近隣住民に怒られたことを思い出した。子どもを見る目は、見下しているのではなく、日本の文化や風土、ルールをわかっていないから向けられる。昔はうっとうしがられていたかもしれないが、今ではありがたい存在だ。子どもを教育するように、愛を持って『あかんぞ』と言うことが必要ではないか」(ヤマトパンクス)

(『ABEMA Prime』より)

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【映像】外国人観光客と共存は無理?人数制限も選択肢?観光公害のリアルと対策を考える
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