目の前で急落下しそうになるボールに飛びつき、シャチホコのように身体を反りながら右手で拾い上げた。しかし、その直後にホイッスルが鳴る。審判はボールが大阪Bのコートに落ちたと判定し、広島THの得点を告げるものだった。
ここで、大阪Bは永露だけではなく、全選手が審判に駆け寄り猛抗議。ボールがコートに落ちていないことを主張する。そして「ボールの床への接触に関する「Floor Touch」のチャレンジを要求し、VTR判定が行われることになった。
どよめいていたアリーナが沈黙し、固唾を飲んで映像を確認する。何度もリプレイが流れる中、永露のフライングレシーブの瞬間が寄りの画角で中継に映る。手元のアップが超スローで映し出されると確かに、床に着く前に永露の右手がボールをすくい上げていたのだ。
大阪Bのチャレンジ成功となる「NO FAULT」が確定すると、アリーナには「うおぉぉぉ!」という歓声が響きわたっていた。大阪Bの選手たちも充実した表情を浮かべ、奇跡的なレシーブを成功させた永露はサーブポジションで笑顔をこぼした。
大阪Bは試合序盤の好プレーをスイッチに勢いを強めると、3セットを連続で奪取。ストレート勝利を収めて13連勝を達成し、一番乗りでチャンピオンシップ進出を決めた。(ABEMA de J SPORTS/SVリーグ)
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