“秘密録音”できる体制にしているkomuこむさん
【映像】厚労省はカスハラ対策での“録音推奨” マニュアルの一部
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 先月Xに投稿された、嘆きの声が話題になっている。「新卒に録音されたらしい。そういう想定をして身構えないとだめなのか、、、」。会社の同僚が録音されたといい、投稿者は「普通の指導をしても、パワハラと受けとられかねない」と怖さを感じたそうだ。これには同情の声が寄せられた一方、「自衛のための録音は当たり前」といった意見も出た。

【映像】厚労省はカスハラ対策での“録音推奨” マニュアルの一部

 カスタマーハラスメント被害に悩む人の7人に1人が、録音などをしているという調査結果もある。保育士のkomuこむさんも、パワハラ対策に録音を活用している1人だ。「若いころに園長から『仕事ができてないから給料泥棒だ』『土下座しなさい』と言われ、土下座させられた経験があった。あまりにも度が過ぎてるんじゃないかと思って、そこからボイスレコーダーを」。

 komuこむさんは、園長からパワハラを受けたことから、ボイスレコーダーで録音を開始。園を運営する法人に提出したところ、園長は辞職に至った。そうした経験から、現在はApple Watchでいつでも録音できる状態で勤務している。同僚の保育・発言に問題を感じた時や、園長らの指導を受ける時、園児との会話を記録する時などに録音するという。

 録音にあたって、相手の承諾は取っていないそうだ。「パワハラを受けた時に、弁護士から『自分を守るために秘密録音をしたほうがいい』と言われた。コンビニでは防犯カメラの映像は公表されないが、犯罪が起こった時には守る手段になる。保育園で園児が虐待を受けていた時、告発できるのは保育士だけだが、自分は今まではぐらかされてきた。自分も子どもも守れると思う」。

■上司が録音するケースも「経営者は指摘してくれる人がいない」
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