■企業のニーズは『戦略を考える』→『実行』に
大手コンサルBCG(ボストン・コンサルティング・グループ)から独立し、現在はコンサルの転職支援サービスを手掛ける和田淳史氏は、「中小向けと大企業向けで、コンサルは結構異なる」と話し、「有名な事例に、ホンダとヤマハがオートバイ市場を争う“HY戦争”がある。ホンダ側についた当時BCGの堀紘一氏は『向こう10年間ホンダの影を踏ませないぐらい、ヤマハを徹底的につぶせ』と命じられ、少人数で寝ずに戦略を立てて、2~3カ月で実行する世界だった」と紹介する。
その後、時代の流れから、「企業のニーズが、戦略を考えることから、実行に移ってきている」と解説する。「ITやDX、実行支援など、人が大勢必要になる場面で、現場のひとり一人にしっかり寄り添えるところが重視されてきた」。
リーディングマーク調べによる、2026卒東大生の新卒就職人気企業(2024年5~7月調査)によると、1位の三菱商事(商社)から、2位三井物産(商社)、3位野村総合研究所(コンサル)、4位伊藤忠商事(商社)、5位ボストン コンサルティング(コンサル)、同率6位で日本政策投資銀行(政府系金融)、マッキンゼー・アンド・カンパニー(コンサル)、8位三菱地所(不動産)、9位PwCコンサルティング(コンサル)、10位アクセンチュア(コンサル)と、トップ10の半数にコンサルが入った。
新卒人気が高いコンサル企業だが、和田氏は「入社1年目から大企業のコンサルは絶対にできない」と実態を明かす。「コンサルは大企業から、1人あたり月200~300万円をもらっている。それだけの価値を発揮できないケースが多いが、その中で必死に頑張ると、少しずつ価格に見合っていくようになる」。
■“神コンサル”と“ダメコンサル”の見極め方は?
