海外勢を苦手としない期待の19歳・松下と元ラジャダムナンスタジアムの上位ランカーで日本在住のタイ人ファイターであるオートーの対戦。ともにタイトル戦線を見据えた重要な対戦となる。
空手とムエタイ、開始から両者のスタイルがぶつかり合う激しい展開。オートーがどっしりと構え強烈な右ミドルを放つと松下は空手仕込みの素早い動きを活かし、カーフキックや前蹴り、さらに飛び込んでのパンチなどで印象的な戦いを見せる。
2ラウンドも松下が速い出し入れでパンチを当ててくるが、オートーは強烈な右ミドルで打開する迫力十分。組みの場面でもムエタイ戦士ならではの老獪なテクニック。手数はほぼ互角、3ラウンドも松下のスピーディーな畳み掛け、オートーのミドルと最後まで打ち合い、3ラウンド終了時点で、判定1-1で延長戦へ突入した。
ABEMA解説の一馬は「延長になるとオートーが有利」とコメント。激しい打ち合いの末の延長にファンからも「松下選手はスタミナは大丈夫か?」「流れはオートーだな」という声も聞こえるが、蓋を開けると予想外の結末が待っていた。
開始から第一ラウンドと変わらずスピードを活かしたパンチを次々と当てる松下に対し、オートーは明らかに失速気味。表情にも疲れが見て取れる。鋭いミドルも鳴りを潜め、クリンチやリング中央で棒立ちになる場面が目立つ。松下はボディショットで削って前へとプレッシャー、オートーもパンチで返すが…明らかにスタミナ切れかパンチが単発になりがちだ。
残り1分、オートーも力を振り絞り渾身のパンチとミドルで反撃に出るが、松下はローキックで相手の足を払い冷静に対処。すると残り30秒、松下がスピンキックでオートーを吹き飛ばすも、ここはノーダウン判定。さらにパンチの連打でコーナーに追い込むとフルスイングの右オーバーハンドを叩き込んでダウンを奪取。
両手を上げうつむくオートーはすでに戦意喪失気味。ボーッと目が泳いだ姿に一馬は「5秒くらい意識がなかったですね…」と衝撃的な指摘。残り時間数秒で試合は再開。一気に距離を詰めた松下が「上段回し蹴り」を顔面に放つと、ここで力ないオートーを見てレフェリーが試合をストップした。
延長残り時間0秒での劇的KO勝利にファンも「なんじゃこりゃw」「すげー」「TKOだ」「凄すぎる」「クリーンヒット」と大興奮。あまりにもドラマティックな幕切れに 「泣いちゃいそう」「何か必殺技みたいだったな」という声も聞こえたが、文字どおり前田日明の現役時代の「フライングニールキック」を彷彿させる目が覚める一撃ならぬ“一蹴”だった。
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