安野貴博氏が「分身AI」を提案
国民生活センターも、サブスクをはじめとする「デジタル遺品」とそのトラブルに関して注意喚起を行っている。ただ、サイトで示された対策としては「パスワードを書いた紙を保存」「修正テープでマスキング」などアナログな手法がならんでいる。この問題を、テクノロジーでどう解決すればよいのだろうか。
クロージャー社のサービスについて、AIエンジニア/SF作家の安野貴博氏は「大変ありがたい。生きている間でも使いたい。一括で整理して時々警告してもらう」としつつ、すでにあるサービスとして「例えばAppleはAppleアカウントで契約しているサブスクの一覧のようなものを全部見られるようになっていて便利だ。また、PayPal(ペイパル)など決済系のプレイヤーもそういった機能を持っているところがある。銀行あるいはクレジットカードなど、企業がそういう機能を提供し始めると我々としてはすごく楽になる」と説明した。
高齢化が進む社会において、どのようなデジタルテクノロジーが活用されていくのだろうか?
安野氏は「サブスクの問題も大きいと思うが、高齢者とか認知症になられた方が保有している資産の総量が多い。うまく扱われないようになってしまうのは社会的にも問題なので、その方の意思がうまく反映される仕組みを作りたい。SF作家的に言うと、あり得るかもしれないと思うのは、例えばずっと自分がどういうアクションをしていて、どういう意思決定をしていたかを隣で見ていてくれたAIが『この人ならこういう風にアクションするんじゃないか』みたいなことをわかってくれていて、自分が死んだ後にその通りに資産を運用してくれるとか、サブスクを解除してくれるとか、そういう自分の分身のようなものがあるといいんじゃないか」と述べた。
(『ABEMAヒルズ』より)


