2セットを先取され、後がない群馬がサーブからなんとか喰らいつこうと攻撃を仕掛けていた。ラリーが続く中で、リベロ・小林知加がアンダーで上げたトスに跳んだのが、レフトにいたアウトサイドヒッター、高相みな実だ。164cmと身長は高くはないものの跳躍力とスパイクが魅力のアタッカーが右腕を振り抜くと、2枚ブロックに防がれてしまう。
するとボールが高相の真横に落ちると思われた瞬間、咄嗟の“足”が飛び出した。高相は倒れ込みながら右足を振り抜いて、まるで“スライディング”するようにしてボールに反応したのだ。残念ながらこれは奏功せずに相手ポイントとなったが、執念を示したシーンとなった。
その瞬間に勝敗は決し、群馬は東レ滋賀に0-3のストレート負けを喫してしまった。今季ここまで33試合を全敗しているチームは、またしても初勝利はおあずけに。それでも、今季1051打数で323ポイント、決定率が30%を超えるチーム3番目のスコアラーの維持の“足技”が飛び出すなど、最後まで勝利を目指す姿にアリーナ中から拍手が送られていた。
(ABEMA de J SPORTS/SVリーグ)



