その後、秘匿性の高いアプリ「テレグラム」に誘導されたAさん。仕事はパソコンでできると聞かされており、社員にしたいと言われ免許証や公共料金の支払い書、さらに緊急連絡先として実家の情報を伝えた。

 続いてジャケットや革靴、ハサミ、封筒、カードといったものを用意してほしいという指示が。準備金として5万円が振り込まれたが、その後状況が一変したという。

 「『コンビニ行ってこの番号をコピー機で打ち込んで』と言われて、それを打ち込んで出てきたのが、自分が警察のフリした身分証明書の写真で『これはなんかやばいやつに引っかかったかも』という風にはなりました」と語ったAさん。

 「辞めたい」と伝えたものの、「もし、逃げたりしたら家燃やしに行く」「実家どうなってもいいの?」と脅迫され「正直本当に怖くなっちゃった」と、逃げられない心理状態に追い詰められていたことを明かした。

キャッシュカードを盗んでくる仕事
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