Aさんは「『これから老人の家に行って、キャッシュカードを盗んでくる仕事』と言われて、『じゃあもう、現場向かってください』みたいな感じだった。最初は自分が住んでいる町でやってと言われたが、『自分の町は怖すぎる』と言って、2つ隣の町を指定してきて」と告白。

 その後、指定された町に移動するまでのおよそ1時間の間に、“かけ子”たちがひたすら高齢者に電話。キャッシュカードを騙し取れるターゲットをその場で探し出していたという。

 「道中向かっている最中も『本当にやりたくないです』と、ずっと伝えながら移動した。でも『辞めたらわかってるよね?』と言われたり、『大丈夫、君ならできる』みたいな、変なアメとムチを使われていた」と振り返ったAさん。

 やらされた仕事は、受け子と出し子。指定された住所に行き、ターゲットからキャッシュカードを盗み、おろしたお金を駅のロッカーに入れる仕事だった。

 「イヤホンマイクで指示役と繋がっていて、だから僕は指示役に言われた通り喋って、言われた通りの手順でキャッシュカードを盗む」と、Aさんは遠隔から指示されながら犯行を行ったという。

5日間で6件の犯行に関与し1200万円を騙し取る
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