欧州移籍1年目とは思えない存在感を放っているのが、マインツに所属するMF佐野海舟だ。
昨夏に鹿島アントラーズからマインツに加入した24歳のボランチは、ここまでブンデスリーガの全25試合にスタメン出場。攻守で躍動し、チャンピオンズリーグ出場圏内の3位につけるチーム躍進の原動力となっている。
ここまでのデュエル勝利数はリーグ6位の276回とブンデスリーガ屈指で、ABEMAの密着取材では現地ファンが「1対1に強くて運動量もある。本当にずば抜けている」「ブンデスリーガ最高の6番だ。キミッヒより上だよ」など大絶賛していた。
そんな佐野だが、実はマインツ加入当初は苦戦。本人は「日本にいるときは駆け引きをしてパスカットなどがある程度できていたが、少し間を空けるだけで駆け引きを無効にされるスピード感があった」と振り返り、ブンデスリーガのスピードの速さ&インテンシティーの高さに戸惑っていたという。
そんな佐野に手を差し伸べたのが、マインツのボ・ヘンリクセン監督だった。選手と近い距離感で接することを大事にする指揮官は、毎日のように佐野と個別ミーティングを実施。佐野は「自分の力が出せない時でも、個別で毎朝のように話をしてくれました。練習前に20-30分くらいですね。本当に気持ちのことを常に言われ続けた。あれがあったから今は自分の力を出し始めることができた」と感謝する。
「今ではナディエムのために走っていると本気で思える」