「最もしっかりしたエビデンスがあるものが標準治療」
勝俣医師は「医療には効果が確立された医療と、未確立の医療がある。確立された医療は保険適用になっていて、その中でも現時点で最もしっかりしたエビデンスがあるものが標準治療だ。一方で、未確立医療は保険適用になっておらず、研究段階のもののほか、自由診療、民間療法などの代替療法も含まれる」と説明。
「NK細胞療法」など自由診療として行われる免疫療法について、国立がん研究センターの「がん情報サービス」は、「効果が証明されておらず、医療として確立されたものではありません。『自由診療として行われる免疫療法』を考える場合には、治療効果・安全性・費用について慎重な確認が必要ですので、必ず担当医に話しましょう」としている。
勝俣医師は「『NK細胞療法』のようなものが研究されたりしていたが、効果がなかったので保険承認されなかった。免疫療法は次の世代に移っていて、現在の中心はオプジーボなどの免疫チェックポイント阻害剤だ。また細胞を使った療法では、血液のがんに対するCAR-T細胞療法が保険適用になるなど進化している。『NK細胞療法』は患者さんに提供できるレベルではないと私は思っている」と述べた。
国は医療機関の計画を審査しているわけではない
