■なぜ効率化が進まないのか
苦境が続く農業従事者を救う手立てはあるのか。「令和の百姓一揆」は、離農を防ぎ、若者の参入を増やす手段として所得補償を掲げているが、他の出演者からは疑問の声が出続けることになった。ひろゆき氏は「そもそも農地をある程度大規模化していって効率化しないと、この農地は維持できない。でも所得補償した途端、零細農家は残り続けてしまう。農家一軒一軒の工作面積を増やすこともできなくなる」と、効率化にブレーキをかけかねないと危惧した。
また近畿大学情報学研究所所長の夏野剛氏は「おっしゃっていることは税金から金を出してくれということだろうが、農業に関してはだいぶ税金からお金が出ている」と指摘する。「これはエコシステムが回っていないだけ。効率が良くなるということが日本の農業は伝統的になかった。それがなかったのは農家さんの責任じゃない。政治の責任がある」と、現状では株式会社が農業に参入できない実情も合わせて説明。「小さくて効率の悪い小規模農家には徐々に退場してもらうことをやらなきゃいけないが、政治家はそんなことを絶対にやらない。そんなことを言ったら票を失うから」と述べた。
■政治家が零細農家を残したい理由
