対戦した永瀬九段も元振り飛車党で、後に居飛車党に転向した棋士だが、この一局では先手の永瀬九段が居飛車を選ぶと、後手の羽生九段は居飛車、振り飛車どちらとも取れる形で指し始めると、14手目に8筋にあった飛車をすーっと滑らすように4筋へと運び、四間飛車を選択した。
この戦型選択に、真っ先に盛り上がったのが仲間のいる関東Aの控室だ。三枚堂達也七段(31)が「振りたそうですねー」と微笑みながらつぶやくと、その直後に四間飛車になったことで、一同揃って「おおおー!」とどよめきのような歓声。また関東Bの控室でも“羽生世代”の一人、郷田真隆九段(54)も「優雅ですね」と、その指し手に微笑み、ファンからも「きたー」「振った!」と興奮気味だった。
◆ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治 全国を8ブロックに分けた「地域チーム」によって競う団体戦。試合は監督と出場登録棋士4人の計5人が参加。全員が1局ずつ指す「ステージ1」と、ステージ1で勝った棋士が負けるまで指し続ける「ステージ2」に分かれ、5人を先に倒した方が勝利チームとなる。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールール。大会は2つの予選リーグに4チームずつ分かれ、変則トーナメントで2勝すると本戦進出。ベスト4となる本戦は通常のトーナメント戦。
(ABEMA/将棋チャンネルより)




