■自責の念を抱く人の特徴は? 

根本裕幸氏
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 心理カウンセラーの根本裕幸氏は、自責の念を抱く人について、「いろんなパターンがあるが、例えば完璧主義によく見られる傾向だと思う。『ちゃんとしなきゃいけない』が口癖になって、常に自分を見て、プレッシャーになってしまう。また、理想主義があって、『これぐらいできないとおかしい』と、基準を達成してない自分はダメだっていう。理想の基準みたいなものを設けてしまうパターンっていうのが結構多いと感じる」と説明。

 精神が壊れてしまう人と、壊れない人の違いについては、「ガス抜きできるかどうかだと思う。完璧主義でも目標に向かって頑張るのは良いが、例えば、飲み屋で愚痴を言える方は、ガス抜きができている。それをずっと溜め込んでしまうと、本当にメンタルが壊れてしまうのが非常に多いと思う」と答えた。

 文筆家で情報キュレーターの佐々木俊尚氏は、「インターネット上では他責思考の人が異様に多いが、(他責思考は)理想主義や完璧主義と似てる」といい、「自責も他責も矢印の向かう方向が違うだけで、実は根っこは同じなんじゃないか。だから結局、バランスが大事で、グレーゾーンを共有できるかどうかだと思う」との見方を示した。

■今は責任の所在が分散化
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