■性産業に対する偏見「なくなることはない」と当事者
文筆家で情報キュレーターの佐々木俊尚氏は、「尊厳の問題が大きいタレントやフリーライターなら“空白の期間”も書ける。書けない仕事があるのは、尊厳が与えられていないからだ」と考えている。「履歴書は自己表明であり、『これを書いていい』『書いてはいけない』のルールはないため、尊厳が重要になる」。
一方で、「夜職を支援する人々に限って、意外と『夜職はけしからん。性を搾取されている』と言って、性産業から抜け出すことが大事だという議論になる」とも指摘し、「それが逆に尊厳を奪っているのではないか。社会が“夜職”に対して、きちんと尊厳を抱くことができれば、一般社会との行き来はもっと自由になる。夜職側も一般社会側も“尊厳の壁”を作っていることが問題だ」と語った。
EXITの兼近大樹は「性産業を搾取しているのも、また一般の人々だ。風俗で説教する客も、そういうことをしながら、一般の思想をぶつけている。その結果、『一般社会になじめないから』と、同じような人たちが傷をなめ合い、戻れなくなっている」と疑問を投げかける。
そして、「結局は、ここまで歩んできた道を、自分自身が“正解”にするしかない」と提案する。「僕も悪いことをやっていたが、それも認める以外に逃げ場がない。誰かから批判されても、それはその人たちの正解でしかない。でも我々は一般になじめなかった人たちの助けにはなれる。性産業側も卑下しないで、『こういう時があったよね』と言い合えれば、いつか一般にも伝わる時が来るかもしれない」。
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