坂爪氏によると、「風俗に向けられる差別や偏見を、内面化している人が多い。相談の現場でも『全部自分が悪い』と、自分のせいにする人が多い。それだけ、自分がやっていることを卑下してしまっている人がいる」のだそうだ。
当事者の考えはどうか。たかなしさんは「偏見がなくなる商売ではなく、私も身内が『やる』と言ったら止める」と話す。「『何年できっちりやめる』などと定めずに、SNSでキラキラしている夜職の人を見て、業界に入ってしまう子が多い。入る前からデメリットを心得た上で、覚悟を持って始めないと、セカンドキャリアで“詰む”」。
紅子さんは「偏見があるのは当然で、なくなるわけがない。よく『性をオープンにする』と言うが、そんなことがあって良いわけがない。オープンにしないからこそ、そこになにかがある。偏見は付きまとうものであり、どう受け止めるかだが、それはどうしようもない」と話す。
兼近は、「偏見とは結局、『理解できない』『知りたくない』だ」と語る。「両親が夜の仕事をしていれば、自分の子どもたちが『夜の仕事をやる』と言っても、当たり前のように『どこの店?』と返す。そうした人々と、一般職の家族で育った人の会話が合わないだけだ」。
その上で「もし自分の子どもが『スポーツ選手をやりたい』と言ったら、『選手生命が短いけど大丈夫か?』と止める。それはリスクを知っているからだ。偏見は知らないからこそ生まれている」と続ける。「働いている人には『放っといてくれ』『黙ってろ』という人もいる。でも、経験を経て、後悔している人の声によって、そういう気持ちの人たちは絶対に救われる」。
(『ABEMA Prime』より)
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