2025年1月28日、埼玉県八潮市で起きた道路陥没事故では、70代の男性が運転するトラックが穴に転落した。事故発生から3日で、穴は約40mに拡大。重機を下ろすスロープ設置や、マンホールから下水道管の汚水をくみ取り、水位を下げるなどの救出作業を行うが、トラック運転手の安否は不明のままだ。
あれから2カ月半、現在の事故現場は、まるで大規模な工事現場のようになっている。地盤システム研究所の近久博志所長は「開削されている陥没区間からキャビネット直上に掘られた穴をつなげるというような話を聞いた。こうすることで、今後の救出と復旧作業の効率が上がると見込まれている」と説明する。
近久氏によると、トラックの運転席部分が下水道管の約30m下流にあると見られ、埼玉県は救出作業を円滑に進めるべく、下水と雨水を迂回させるバイパスの設置作業を行った。また、男性がいると考えられている場所の真上からも、直接穴を開ける掘削作業を始めた。
「目的は男性の救出だけだったが、周辺地盤の緩みや崩落によって、陥没域が拡大してしまった。それが原因で復旧作業も並行せざるを得ない状況になり、遅延につながっている」と、近久氏は語る。
現場の様子、周辺住民たちは…?
