上原哲太郎氏とひろゆき氏
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 2ちゃんねる創設者のひろゆき氏からは「偽装する人が4Gや5Gを使う可能性はないのか」と質問が飛んだが、上原氏によれば「今のところ4G、5Gを使ったこの手の手法が簡単にはできないので、GSMを使っている。国によってはGSMが比較的最近まで使われていたこともあり、GSMが使えるスマホを持っている人、あるいはその機能をわざとオンにしている人がいるから、餌食になりやすい」と語った。

 偽SMSのフィッシング詐欺であれば、周波数に限らず送られてくることはある。ひろゆき氏からは「わざわざ偽装基地局なんかやらなくても、スパムはよく来る」と述べたが、上原氏は「送るためにはお金もかかる。密集でやるのなら、この方がコストパフォーマンスがいいのでは」と予想。かつてNTTドコモで「iモード」を立ち上げた近畿大学情報学研究所所長の夏野剛氏は「GSMは世界中で使われている。ランダムにSMSを打つよりも、外国人がいっぱい集まっているところで、基地局でハックした方が、たくさんの人にメッセージを送れる」と語った。あえて外国人をターゲットにしたものが出てきた要因としては「インバウンドの数が増え始めたのは2009年以降。(iモードの頃は)インバウンドがなかった」と、国内に外国人が増えたからこそのものだとした。

 なお、この違法電波の取り締まりには、上原氏は「現場を押さえなくてはいけない。やる側もたぶん車で(移動しながら)やっている。電波を調べて(違法なものを)送っている事実がわかって初めて(検挙)だ」と、場所を動かしながら行っているだけに、検挙がなかなか難しいとも語っていた。
(『ABEMA Prime』より)
 

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