バスタ新宿を21時45分に出発し、高知駅へは11時間後の8時45分に到着する。フルフラットシート開発の経緯について、運行する高知駅前観光のソメイユプロフォン統括責任者である本多敦史氏は、「そもそもウチはバス会社で、製造もやったことがなかった。座席が硬く、枕も硬い、振動ももっとすごかった。寝られないような状態からスタートした」と明かす。

 地元の製造会社などとタッグを組み、独自に“寝られる座席”を8年の歳月をかけて開発。2024年11月に国土交通省が公表した、車両保安基準や安全性に関するガイドラインもクリアして、晴れてデビューとなった。「車内の快適性をこれから、皆様の声をもとにアップデートしていきたい」(本多氏)。

 現在はモニター運行期間で、東京〜高知間が片道7300円で利用できる。途中にサービスエリア(SA)での休憩があるが、運転手によると「普通の4列シートのバスだと、休憩のたびに降りてくる人がいるが、フルフラットは割と降りてくる人が少ない。寝たまま気がつけば徳島だったり高知だったりする」という。

フルフラットバスの乗り心地は?
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