公開前提だと本音が引き出しにくい?
番組MCの古舘伊知郎は「分厚い。最初見た時フジテレビの第三者委員会の報告書かと思った」と舌を巻くとスタジオで笑い声が広がった。
Forbes JAPAN Web編集長の谷本有香氏は「社員の感情相関図はその会社そのものだ。本当は滝村さんご自身だけが把握をしていればいい問題なのにあえて公開するのは本当にすごい。ただ、公開することが前提だと本音が引き出しにくいが、そのあたりのバランスはどのように取っているのか?」と質問。
これに対し滝村氏は「『ブラックボックスにはしないが全公開はしていない』。僕自身が読んで気になれば、適宜話をする。社員は自分の店舗がどういう状態か知りたいから申請してオフィスに読みに来るので、僕だけではなく社員がいろいろな方向で理解しあっているのがいい」と答えた。
ここまでの話を大きく頷きながら聞いていたセルフ・エー株式会社代表取締役の大島公一氏は「僕らも近しいことをやっていたが、継続できなかった」と本音を語った。
「僕らは社員同士、その人が仕事で当てになるか。そしてその人のことが尊敬できるか・好きかどうか。この二軸だった。『仕事はできるけどこの人嫌い』となると物事がうまく進まない。逆に『人柄はいいけど仕事はできない』も。このバランスが仕事が進まない原因になる。20人くらいのチームでやったがオープンにできず、滝村さんのようにうまく仕組みにのせられなくて…。あとでぜひご教授いただきたい」
株式会社三光堂 代表取締役社長CEO大野正和氏は「私も似たようなことをやっている。40項目くらいの質問に答え、それに対して上司が評価をし、最後に私のところへ回ってくる。自分を評価する時に自分を卑下して遠慮する人、逆に『あなたそんなにできるの?』という評価をする人の2つに分かれる。私の評価はオープンにしていないが上司までの評価は自由に見られる。評価は誰がやっても難しい」と述べた。
一方で倉敷外語学院理事長の大山正史氏は「個人のプライバシーまで踏み込むことはしない」と語った。
このある意味“真っ向対立”とも取れるスタンスに滝村氏は「僕らもあくまでビジネスとしての線引きはみんなあると思う」と説明。
古舘は「業種の違いなどがあるが、経営者のタイプの違いも多様性で受容しないといけない」と述べた。
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